<冒頭100字>
麻の背負い袋をおろすと、青年は大きな川を前に足を止めた。
「聞いていたとおり大きな川だ。しかし、どうしよう? 向こうに渡りたいのに」
草鞋を履きなおし、荷物から水筒を出すと唇をぬらす程度に口にする。
水筒を荷
<コメント>
ラッパ吹きさん
現世の川と船頭さんを思い浮かべながら読んでいたら、最後に「三途の川」と書いてあってびっくりしました。読者の心は、一気に計り知れない世界へと飛ばされたことでしょう。味わい深さが濃縮された作品でした。
SAMEGAI
星新一という作家さんのショートショートを連想しました。
超短編小説として、かなりの完成度があるように思います。
次回作にも期待しております。
ひかもり
途中から、もしかしたらそういう話かな、と思ったら当たってました(笑)
先が読めたから良くない、というわけではなく、醸し出されている雰囲気、世界観が良かったです。
地図屋、船頭、川。組み合わせだけでも面白いです。
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