<冒頭100字>
よぉ、おまえ。
どこにいるんだ?
くそ、また架空の友達に話してる。
誰も俺のことなんか理解しちゃくれねぇんだ。
この1週間、風呂にも入ってないし、どこにも出かけてねぇ。
食パンに何かを塗ったくって食って、キュウ
<コメント>
ラッパ吹きさん
これが長編小説だったら良かったのに、と思いました。主人公の葛藤に始まり、夢で会った女性と電話がつながり、それで終わる。今回の規模の文学でしたら、もう少し前倒しして話をもっと展開しても良かったのかな、と思いました。読者を引きつける内容だと思いましたので、長編化された暁にはぜひ読んでみたいと思いました。
SAMEGAI
個人的には、このような謎かけを含んでいるように感じる作品は好みではない。
また、メタフィクションの要素も取り入れられているように感じるが、それだけに(おそらくは字数制限の都合もあり)十分に展開しきれていないように感じる点が惜しい。
しかし、どこか妙な読後感がある。途中に含まれている矢印も意味深で、好みには合わないといいながらも気になってしまう、興味深い作品。
次回作も期待しております。
ひかもり
架空の友達に話している内容が、事実なのか夢なのか。夢から現実へと移る話が本当に現実なのか、それも夢なのか。幻覚なのか。それがどちらであるかということが、重要なのか、どちらでも良いのか。
いずれもよくはわからない。わからないのだが、ともかくこの話者にとって喜ぶべき内容が語られている。それなのに、最後まで架空の友達に語りかけている。それだけが、やはり自分には一番確かなものである、あるいはそうであった、ということなのかもしれない。
そこに一番リアリティを感じました。
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