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応募作品26

君がタヒんだ後の祀り

ペンネーム:清音凜

坂に座り込んで、泣いている男がいる、とかねてより噂の公園へ好奇心の赴くままに、昨日ようやく足を向けた次第である。

 

地縛霊の類か迷い人のお尋ね者か。噂の真偽を確かめたいと同時に、職業柄、子どもたちが公園に




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Opinions

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    後の祀り    一日を生きて、一夜を死んで・・・?この世はうつつまぼろし・・・。手応えの掴めない心もとなさが、よく表せていると思いました。先が楽しみです。

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    次は、私が読んだ解釈です。教員は、「教育者として・・・」をかざして正論を言います。そして、自分の正論がまかり通ると「内心ほくそ笑む」。相手の深層心理を考えずに自分の正論に当てはめて考えてきたが、実は、自分自身さえも正論で押し殺していた、ということにある日気付く。「教育に携わる者は、知らず知らずのうちに自分自身からむしばまれている」ということが読み取れる内容で、深いなと感じた次第です。

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  3. Post comment

    ファンタジーのようでもあり、現実世界のフィクションのようでもある。夢の話のようでもあり、登場人物を何かに喩えた寓話のようでもある。
    死がネットスラングのタヒで表されていること、後の祭りではなく祀りであること、などは何かを示唆しているようでもある。
    殺したい自分、気づかない間に殺してしまっていた自分、殺した後に探す自分。全て主人公、筆者の願望なのかもしれない。自分を殺したい、が、殺してしまったことを後悔して探したい。
    それらが登場人物に投影された、とも考えられる。
    いろんな解釈が可能な作品だと思いました。

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     教師という仮面で自らを定義し、もしかすると自分でも気づかぬうちに”本来の自分”を押し殺してしまっているのかもしれない語り手の空虚な言葉と、それとは反対に同じような仮面を脱ぎ捨てようとしているのか、役者と少女二人の叩きつけるかのような勢いのある言葉が好対照をなしており印象深い。理路整然としているとは決して言い難い、役者と少女の言葉に読者は真実味を感じ、教師の言葉には何か鬱屈としたやりきれなさを感じるだろう。”作者の気持ち”をその作品から推測することは無粋かもしれないが、少なくともこの文章は教師でもなく、少女や役者でもない、あるいはこの三人の全員でもあり得る誰かによって描かれたのだろう、と考えることはできる。
     三匹の犬を連れて道の真ん中に座り込む男、早朝に家々の郵便物を盗み見ながら道を行く少女、そして彼らと出会ってしまう教師。ヴィジュアルも美しく、かつ不気味な雰囲気を有し、優れた作品である。

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