Skip links

文学大賞 短編部門05 枯葉 作者 豊田直輝

文学大賞 短編部門05

作者:豊田直輝

世の中の人当たりの悪さに感情が下向く
いつものように落ち込んで並木通りを歩いていた
枯葉が舞う季節となりて
この枯葉と共に私もどこかへ飛んで行けたなら
悩み苦悩の感情に浸らなくてもいいのでは
1枚の枯葉はやがて道路に飛び出て
車の下敷きになっていく
その時に思わずゾッとした
自らで自らの命を落とすことを考えてしまったんだ
想像以上の出来事であると思ったんだ
枯葉を自分に例えてしまったら
行き着く先は闇であることが分かってしまった
ちょっと一息つこう
自販機でコーヒーを買って
ベンチで飲みながら
コーヒーとは関係のないことを考えていた。
 




Ready forへ参加

応募作品へのコメント投稿、ポストカード、作品集書籍などご希望の方は“Ready for”で『リターン』をご購入ください!

ログインして続きを読む!

既に閲覧の権利をお持ちの方は以下からID、パスワードでログインの上、御覧ください。




Join the Discussion

Return to top of page