第1回でもあったのですが、第2回でも主催者の独断と偏見に基づき、特別賞を選ばせていただきました。
作者の許可を得て公開させていただきます。
主催者特別賞
いちばんのきみへ
ペンネーム:はる
こちらをまずはお読みいただきたいです。
読まれましたか?
ありがとうございます。
大いに蛇足ではありますが、
なぜ、この作品なのか、の説明をさせてください。
まず、良い作品である、ということはもちろんです。
子ども向けのように平仮名で書かれているのも、全体の中で異彩を放っていました。
それ以上に、やはり内容に心打たれました。
無粋にも安易な言葉でまとめてしまいますが、
「過度な競争に対する戒め」
と、それに必要なものは、
「優しさ」
なのだと思いました。
大賞受賞コメントでも書かれており、
以前から主催者としても注意はしていたのですが、
「引きこもり文学大賞」
という賞レースの形を取っている以上、どうしても作品間、作者間に差を作ってしまう結果になっています。
もしも、そのデメリットが、賞を作ることのメリットを上回ってしまうとしたら、
この引きこもり文学大賞は失敗になってしまい、終わってしまいます。
引きこもりの価値を逆転、と言ったところで、
引きこもり同士で争い、ましてや足の引っ張りあいなど起こってしまえば
完全に本末転倒です。
それを防ぐには、超えるには、どうしたら良いのだろう。
そんなことを考えていた時に、あらためてこの作品を読み、深く感銘を受けました。
この作品のテーマは、もちろん引きこもり文学大賞という範囲を超えています。
私の小さな視野から見えた話をしたまでです。
戦争であったり、資本主義であったり、パワハラであったり、いじめであったり
例を挙げれば大小枚挙にいとまがありませんが、
生きる上で「競争」は人間に執拗につきまといます。
そして完全には避けられないのでしょう。
しかし、そこを乗り越えるヒントを、力を、この作品は教えてくれるような気がしました。
という、説教くさい話にならないところがこの作品の魅力ですね。
是非、みなさまにも、折に触れて読んでいただきたい作品だと思いました。
紙芝居にしてほしいな、と思っていたら、すでに読み聞かせ動画が見られるようです。
素晴らしい!
是非ご覧ください。
はる様、ありがとうございました。
このように、惜しくも入賞されなかった作品も、どれもが素晴らしい魅力を持った作品だと思います。
第一回の作品を思い出して、あれ、あの作品良かったけど入賞してなかったんだ、などと思い返す時があります。
今回のどの作品も、心に残り、何度も思い出すことになるのだと思います。
あらためまして、作品をご応募していただいた皆様に感謝いたします。
ありがとうございました。