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第2回引きこもり文学大賞 大賞作品 入賞作品 <受賞コメント掲載>

第2回引きこもり文学大賞

(9月4日変更あり。下に経緯を記載しています。)
大賞作品

 

作品8
黄色と私の話 ペンネーム:小森すずめ

応募作品8

<受賞コメント>

第一回目の引きこもり文学大賞受賞発表のあと、Twitterのタイムラインが落選してショックを受けた応募者の声や、応募しなかった人の「小説を書けない自分には参加権がない」「そもそも作文苦手だし…」「文才ないし…」というスタートラインにすら立てないことへの嘆きで埋め尽くされ地獄化してしまった。
「賞」という形式をとり、順位もつくため、引きこもり文学大賞はある意味「ひきこもり同士の競争」です。直截的な言い方をしてすみません。でも、これについて「参加するだけでも価値がある」などやさしい言い方をしても、勝ちにきたのに落選して傷ついた方の慰めにはならないし、入賞者である私がなにを言っても傲慢な言葉に聞こえてしまうでしょう。
そこで私は、どうしたら多くの人がスタートラインに立て、なおかつ入賞しやすくなるのか考え、第二回目の引きこもり文学大賞には随筆(エッセイ)で応募することに決めました。
「黄色と私の話」は、私のひきこもり人生の一部を書いた、ごく個人的な随筆です。読んでいただければわかりますが、特に文章や構成が上手いわけでもないし、内容はどこまでも暗く、決して世の中にひきこもりへの差別偏見をバチッとひっくり返せるような明るく爽快感のある話ではありません。それでも大賞をいただけました。この結果は応募のハードルを下げ、受賞作の幅を広げることにひと役買ったのではないかと思います。
読んだ人に「自分も応募してみようかな」「小説は無理でも随筆なら書けそうだな」「自分も入賞ぐらいイケるんじゃないか?」と思っていただければ一番うれしい。私はあなたの個人的な話を読みたいです。次回の引きこもり文学大賞にぜひ応募してみてください。
最後になりましたが、主催者の東徹さま、運営スタッフの方々、クラファンに投資してくださった方々、今回もお忙しい中、賞を開催・運営してくださりありがとうございました。

短編大賞

 

作品35
ワガハイハネコデアル<短編部門> ペンネーム:むに子

応募作品35

 

 

入賞作品 

 

作品3
糸色、ふたりのこころ ペンネーム:まや

応募作品3

作品7
中井英夫と戦後日本思想 ペンネーム:蘭

応募作品7

 

作品21
プロとコントラ ペンネーム:火星ソーダ

応募作品21

作品26
私は母になり、ひきこもりになった ペンネーム:Fukushima Genshiro

応募作品26

作品31
わけあって自殺志願者やめます。<短編部門> ペンネーム:西園寺光彩

応募作品31

 

作品35
ワガハイハネコデアル<短編部門> ペンネーム:むに子

応募作品35

<入賞者 受賞コメント 作品番号順>

・まや 様

今回もまた、私の作品が入賞作品に選ばれたことを大変嬉しく思います。

物語の主人公イロハは、私自身をモデルにしました。私がこれまで書いてきた物語たちは息をしています。書くことを途中でやめてしまったものも、完結したものも、すべてにこころがあります。物語の核となるのは登場人物で、彼ら彼女ら、時には人でなく、無機物であったりとしますが、誰に読まれずともそれらはひっそりと生きています。そのどれもが私のこころから生まれた私の分身でした。たまには思い出したくて、こころを通わせたくて、そんな想いから今回の作品が出来上がりました。

またしても大賞は逃しましたが、たくさんの人に読んでもらい、コメントも頂き、とても満たされています。結果発表がされた9月2日は、奇しくも私の誕生日でした。入賞という結果は贈り物として最高のものとなりました。

私の作品に投票してくださった皆様、本当にありがとうございました。

次回もまた、開催されることがあれば、ぜひ参加させて頂きたいと思います。

余談ではありますが、題名の『糸色、ふたりのこころ』はイトハの糸とイロハの色を合わせて『愛しき』と掛けております…なので題名の読み方としては『いとしき、ふたりのこころ』となります。お気づきの方はおられましたでしょうか。

それでは、本当にありがとうございました。

まや

・蘭 様

今年は日本が第二次世界大戦で敗北してから敗戦後75年の年にあたる。
中井英夫は推理小説や幻想文学といった分野で語られることが多いが、中井英夫の文学観の根底には敗戦後の記憶が大きく影響を与えている。そういった意味では戦後日本的な問題と並行して論じられる三島由紀夫や「第三の新人」と表される安岡章太郎や小島信夫、『成熟と喪失』などで有名な江藤淳といったタイプの作家や評論家が活躍した同じ舞台で、戦後日本を生きた作家であるといえるだろう。
中井英夫の著名な代表作である『虚無への供物』は氷沼家で起きた連続殺人事件を巡る推理小説なのだが、この作品は推理小説である以前に戦後日本的な歪みについて書かれた側面も持っている。この作品の主要人物である氷沼蒼司、紅司、藍司は、それぞれ昭和29年に起きた洞爺丸沈没事故によって両親を失った悲しみを補完するために行動しており、その一つである氷沼蒼司が起こした叔父の橙二郞殺害の理由は、洞爺丸沈没事故で死んだ父親の死が事故死ではなく「カインとアベルのように「兄弟の憎しみ」という人類の原罪を清算するために洞爺丸に乗り、名誉の死を遂げた」という過去を捏造する歴史修正主義的な発想であったことが、作中で描かれる。
言うまでもなく中井英夫は政治的に見てどちらかといえば左寄りの作家であるのだが、この作品で中井英夫はそういった極右的な問題をフィクションによって再現することで処理することを選んだ。たとえば晩年の三島由紀夫は「文化概念としての天皇」という超越的な概念による現実侵犯を企図して失敗したのだが、中井英夫はそれをフィクションによって表現することで、三島的な個を救済しようとしていた。いわばフィクションによって、弔うことが困難な問題を弔おうとしていたのだ。
かつて福田恆存は敗戦後の混乱のただ中にある日本で『一匹と九十九匹と──ひとつの反時代的考察』という評論を書いている。福田はその評論の中で、文学者というのは「九十九匹の正しさの上で成立している政治」が救うことを拒否した「失せたる一匹」の側に立つものであると書いている。これはただ単に「世界から疎外された個人」を指しているわけではない。福田は「失意と疑惑と苦痛と迷い」を感じているすべての人間を「一匹」と表現している。つまりこれは「世界が九十九匹の側に立つ時、それは人類が人間性を捨て去った時だ」という風に言えるのである。
中井英夫は戦後日本という時代を生きた作家として「一匹の側」に立とうとした作家だった。そして中井英夫が、ただ一つ到達しようとしていた現実が、その一匹の救済であったのだ。
今回、第二回引きこもり文学大賞に入選させて頂けたことに、とても感謝している。
引きこもり文学大賞の主催者である東徹さん、この賞に関わった人すべてが「九十九匹が遺棄した一匹の側」に立っていると、最後に書いておく。

・Fukushima Genshiro 様

I would like to thank everybody who voted for my work. I am very happy my words have reached your heart, and we managed to connect, even if for a while. I am especially grateful to a few amazing people whose support is the reason I was awarded. Thank you, Manabu Sato for your patronage, guidance and the amazing work translating my words and feelings to Japanese. I humbly thank Maho Kotonoha, a fellow vtuber for proofreading. I cannot express my appreciation for Mr. Toru Higashi for organizing this event and exchanging emails with me. I would like to give my best thanks to my son for being my brightest light in the darkest times. Finally, I send my love and support to all Hikikomori out there.

I’m humbled and grateful.

「Fukushima Genshiro」

[DeepL翻訳(一部改変)]
投票してくださった皆様、本当にありがとうございました。私の言葉が皆さんの心に届き、少しの間ではありますが、ご縁があったことをとても嬉しく思っています。特に、私が受賞できたのは、応援してくださった数名の素晴らしい方々のお陰だと思っています。さとう学さん、ご愛顧とご指導、そして私の言葉や気持ちを日本語に翻訳してくださった素晴らしい仕事に感謝しています。また、校正をしてくださったMaho Kotonohaさんにも感謝しています。今回のイベントを企画してくださった東徹さんには感謝してもしきれません。暗い時に私の一番の光になってくれた息子には最高の感謝の気持ちを伝えたいと思います。最後に、ひきこもりの皆さんに愛と応援を送ります。

謙虚な気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。

・作品26 翻訳者 さとう学 様のコメントもいただきました。

自分が翻訳した作品が入賞することができて嬉しく思います。投票して下さった方、ありがとうございます。
そしてこのような場を作っていただいた主催者の方、ありがとうございます。

本作品の作者と出会ったのは、僕のYouTubeチャンネルでした。不慣れな英語で世界に向け、ひきこもりについて発信を始めた直後でした。
多くの海外のひきこもりがコメントをくれました。
僕の印象では、日本のひきこもりも海外のひきこもりもそれほど違いがあるとは思えませんでした。

世界の幸福度ランキングで一位を誇るフィンランドでさえ、ひきこもりはいるのです。
発展途上国と言われる国々でも、ひきこもりはいるのです。

ひきこもりを減らすということは、政治的には正しいのかもしれない。社会的にも正しいのかもしれない。
家族もそれを望むかもしれない。当事者もそれを望むかもしれない。それでもなかなか上手くいかない。
じゃあ、どうする?

引きこもり文学の開催は、ひきこもりでも活躍できる場を作れるという一つのヒントを与えたと思います。
来年も引きこもり文学がありましたら、海外のひきこもりの作品を翻訳できたらと思います。
そして、また僕も作品を書きたいと思います。

・むに子 様

このような結果を得ることができ、とても嬉しい気持ちです。自分の思いを自分の言葉で表現し、それを誰かに見て頂くという経験は今回が初めてでした。引きこもり文学大賞を通して、引きこもりを含む人生の全ての経験が、自分自身を表現する材料になるんだと思うことができました。また表現する楽しさを知ることができたので、今後も自分の思いを形にしていきたいと思います。短編大賞に選んで頂き、そしてこのような機会をくださり本当にありがとうございます。

みなさま、おめでとうございます!

大賞賞金は
5万円

短編大賞賞金は
1万1千円

入賞賞金は
5万円を6名で分割し
8333円

です。

短編大賞、入賞 同時受賞の
むに子様は、賞金の合計が
1万9333円
となります。

<9月4日変更>
作品6は以下の作品投稿注意事項、会員規約に反するものとして掲載を停止し、入賞を取り消すものとします。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
作品投稿注意事項以下に該当する作品は掲載されません。また、一度掲載された後でも予告なく削除することがあります。
・引きこもり文学大賞主催者(以下、主催者)又は第三者の名誉・信用、知的財産権その他の権利を侵害するもの

会員規約第7条 引きこもり文学大賞会員規約の違反等について
1.引きこもり文学大賞会員が以下の各号のいずれかに該当した場合、主催者は、主催者の定める期間、本サービス及び主催者が提供するその他のサービスの一部もしくは全部の利用を認めないこと(略)をその選択により重畳的に実施できるものとします。
* c.他の引きこもり文学大賞会員に不当に迷惑をかけたと主催者が判断した場合
* h.その他、引きこもり文学大賞会員として不適切であると主催者が判断した場合
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

複数の方からご指摘いただき、主催者としてあらためて判断した結果、
作品6は、第一回引きこもり文学大賞、入賞者である、さとう学氏を明らかに指した登場人物を描き、その行動、人格を揶揄し、名誉を毀損したと判断しました。
また、入賞者への虚実混ぜ合わせた揶揄、皮肉は引きこもり文学大賞と主催者に対する名誉、信用を損ねるものでもあるとも判断しました。

この作品を支持される方もおられ、一度は入賞作として発表しましたが、上記理由により掲載停止、入賞取り消しとさせていただきます。
作品と入賞を支持された方には不本意とは存じますが、ご容赦いただければと存じます。
また、一度発表した内容を取り消すなど混乱を招いたこと、
それに対して不快な思いをされた方にも重ねてお詫び申し上げます。
よりよい運営に向けて今後も改善を重ねていく所存です。
ご理解いただけますようお願い申し上げます。




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